リーマンの文字詰め

凡人リーマンが好きなものを独断と偏見で書いていきます(好きなものは音楽・キャンプ・その他諸々多趣味です)

お茶犬のストラップと私

先日、先輩とのやり取りの中で急にアフロ犬とやわらか戦車が出てきた。
アフロ犬とやわらか戦車なんて何年も前のブーム過ぎて

頭の中がハリーポッターと賢者の石に出てくるグリンゴッツ銀行みたいに
ブワアァァァと情報の引き出しを開けられていき

終いには焦ったドラえもんよろしく状態で回りに情報の荷物が

ごった返した奥の奥の方にやっと出てくる単語である。

 

いやアフロ犬はともかくやわらか戦車なんてのは全くもってそれなのだ。

 

そんなブームが過ぎ去り色々と商品化されていく中で自分が

集めていたものといえばペプシマンのボトルキャップとお茶犬のストラップだ。
中には缶コーヒーに付いてきたPRIDEの選手のフィギュアまで集めていた。

缶コーヒーのおまけなだけあって作りはやや雑で
ヴァンダレイシウバなんて完全に知らない外人だった。

知らない外人がただ部屋に集まってくる。怖い。

 

ペプシマンのボトルキャップはただペプシマンが色んなポーズを取ってたり

壁に激突していたりするだけなのだが少年の自分は心が惹かれた。
全身銀色ののっぺらぼうの何がいいんだかわからないが

あのアメリカンテイストの感じが好きだったのであろう。
プレステのペプシマンのゲームもお年玉の半分以上を費やし買って友達と遊んでた。

内容はテンプルランみたいにペプシマンがひたすら
街中や民家に落ちているペプシを拾うのだが完全に民家のは泥棒だし

道路に落ちていたらそれはゴミなのである。
そんなペプシマンのゲームは小学生の時にドラクエ7が欲し過ぎて

中古ショップに売ってしまった。(今みたらまぁまぁなプレミア価格がついてる)

 

そして一番集めていたのはお茶犬のストラップだろう。
母親が生茶をよく飲んでいたし自分は生茶についてくる

おまけが欲しいしウィンウィンの関係で結構な数集めていた。
あのお茶犬達は元気だろうかと思い、母親に連絡を入れてみた。

 

自分「昔集めてたお茶犬のストラップってまだ持ってんの?」

母「捨てたんじゃない?」

自分「まじ?結構数あったよね?」

母「そんな持ってたって感じはしなかったけどなぁ」

 

どういうことだろうか。自分の記憶の限りでは

巾着袋一杯のストラップがあったはずだ。数がありすぎて
ちょっとした閲覧注意になるくらいの量なはずである。

それを母は大した数持ってなかったという。


お茶犬が流行り過ぎてお茶犬のストラップバブル到来により

母の中で金銭感覚ならぬお茶犬のストラップ感覚が鈍くなっているのだろうか。
周りの奥様連中もベッキーの携帯くらいお茶犬のストラップが付いていたので

確実に母のお茶犬のストラップ感覚がおかしくなっているだけだと思う。

 

自分「結構巾着袋一杯にあった気がするんだけど」

母「それってあれじゃないの?よく遊んでた子の持ってきたものとかじゃなくて?」

 

この一言が自分の脳内グリンゴッツ銀行を駆け巡り

まさにハリーの金庫はどこだ状態に突入してしまった。
はたまた、ウォーリーを探せのこれ絶対居なくない?ってページ状態だろうか。

よくよく思い返してみれば、当時色々なストラップやら何やら集めすぎて記憶が曖昧なのかもしれない。
そしてお茶犬のストラップと何かがごちゃ混ぜになってる可能性がありそうだ。

こうして数日自分の脳内グリンゴッツ銀行を捜索したり

グーグルに自分の記憶のかけらが無いか探したりして
画像検索のページを下にスクロールして画像が目に入ってきた瞬間

ようやく脳内のハリーの金庫もといウォーリーは見つかった。

 

それはキョロちゃんの着ぐるみストラップである。

キョロちゃんに様々な動物が着せられ着脱可能なストラップなのだが

これはハチャメチャに集めていた記憶がある
完全にこれだ、間違いない、そしてお茶犬のストラップは

小学校の好きだった子が大量に持ってただけだ。


もうこうなると脳内グリンゴッツ銀行はフィーバー状態である。


奥の奥のそれまた奥から引き出されるキョロちゃんのストラップというワード
それに色々くっついて色んな記憶まで呼び起こされてくる。

若干具合悪くなるくらい。

 

引き出されたの記憶はお茶犬のストラップは結局好きだった子の持ち物で

蓮コラかってくらい巾着一杯にお茶犬が入ってたことや、
その子は少し変わっててステーキくらいおいしいパンがあるって言われて

その子の家に遊びに行ったときにパンを食べさせてもらったが
全然ステーキの方がおいしいじゃんって正直に言ってしまって

すぐ公園に遊びに行こうぜって言った時の顔が切なそうだったことだ。
その子の家の中がやけにさっぱりしていて、随分物が少ない家庭なんだなくらいにしか思ってなかったが、
そのステーキよりおいしいパン事件から数週間して遠くに転校してしまった。

 

その話を妻にしたところ、もしかしてその子も好きで気を引こうとしてたんじゃないの?とのことで
よくよく考えてみれば小学生のころは、好きな食べ物はステーキだと色んな所に書いていた。

それをみた好きな子がステーキより美味しいパンがあると気を引いて

転校前のお別れをしたかったのだとしたら

タイムマシンがあるなら過去に戻ってお調子者だった自分を

げんこつしてでもステーキより美味しいとリアクションを取らせたいが
そんなたらればを考えたところでどうしようもないし

第一転校したという情報から何も知っていることもないので
本人をさがして聞いてみるなんてこともできやしない。

 

別に会ったところでなにがあるわけでもないが

飲んだ生茶の苦みがなんとも胸を締め付けるのであった。